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抗がん薬と相互作用について

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

抗がん薬には相互作用というものがあるため歯科での処方でも十分な注意が必要です。

そのため、抗がん薬治療を受けている患者さんは治療薬を必ずお伝えください

お薬手帳を持参していただくと問診もスムーズになります。

相互作用とは例えば、経口の分子標的治療薬のなかには、胃内pHの上昇により吸収量が変化するものや、代謝酵素の阻害・誘導がある薬剤に影響を受けやすいものなどがあります。

歯科治療で影響を受ける例としては、肺がんの治療薬に用いられる薬や、慢性骨髄性白血病治療で用いられる治療薬は、プロトンポンプ阻害薬と併用することにより、吸収量が低下して、効果の減弱が起こる可能性があるそうです。

また、代謝酵素を介する相互作用としては、口腔内カンジダの治療などで処方される抗真菌薬が代謝酵素を阻害することによって、そこで代謝されるはずの薬剤の血中濃度を上昇させて、副作用を増強させるおそれもあると言われています。

注意する薬剤は、経口抗がん薬だけでなく、注射での抗がん薬も含まれるため、経口薬だけでなく病院で投与された注射薬も確認しなければなりません。

その他の相互作用として、痛みどめとしてよく処方されるロキソニンなども注意しなければなりません。

ロキソニンは非ステロイド性抗炎症薬として分類されますが、その非ステロイド性抗炎症薬の一部では、腎血流量の低下を起こすため、多くのがん治療で用いられているメソトレキセートや肺がんの治療で用いられるアリムタなどの腎臓からの排泄が遅延され、副作用の増強が起こる可能性があります。

とくにメソトレキセートは副作用として腎臓機能障害があるため、非ステロイド性抗炎症薬と併用することにより腎機能障害が起きる可能性が高くなるので注意が必要です。

歯科が標榜している病院はまだまだ少なく、がん治療時に歯科支持治療が十分に行われていないのが現状だそうです。

がんを患う患者さんに安心して治療を受けてもらうために、今後さらに一般歯科診療所と病院との医科歯科連携が進んでいくことが大切です。

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