こんにちは、技工士Kです。
山の景色が、黄砂で霞む日が多くなってきました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
そういえば以前感じた黄砂ってもっと黄色い感じでしたが、この頃の黄砂は白っぽく無いですか?
粒子一粒一粒が、化学物質でコーティングされているのでしょうか?
いやなんだか怖い話になってきました。
さて今回はエンジン編で途中で止まっていた仕事編いってみましょう。
模型製作終了、上下の嚙み合わせの位置関係も再現された状態になった模型、先ずこれらの修復する場所(歯牙を削った部分)の模型に分離材を塗布します。
ワックスと呼ばれるロウ(ろうそくの親戚と思ってもらって結構です)を使って失われた部分を回復していきます。
この作業はここ最近のトレンド、CAD.CAMと呼ばれるコンピューターを使った切削システムでも出来ます。
とは言え諸事情あり全ての仕事がそうなるわけではなく、まだまだ手作業で歯牙の形を作り上げていきます。
当然のことながら製作側が人である以上個性が少なからず出てくるのですが芸術作品ではないので、元々の歯牙の形を忠実に再現します。
天然歯はとても美しいです。
且つ機能的であり28本(おやしらず入れると32本)の歯、それらは左右対称なっているので14本の歯がそれぞれ違って個性を発揮します。
例えば前歯はモノを噛みちぎるシャベル状、犬歯は特に引き裂くべく先も尖って歯自体も長くその負荷に耐えられるような形状をしています。
神様は物理学も当然のように心得ているのですね。
我々の仕事は歯自体の基本の形は忠実に模倣し、少し角が鋭い、丸みを帯びてる等、その人の個性を捉えて再現することにあります。
型を採って作成された模型には、その人の個性が現れているのでそれを再現することとなります。
ただ例外もあります。
歯が失われて放っていた期間が長い場合、歯が動いており形を作るのがなかなか難しいケース。
後は全ての歯がない場合。
この場合は予め作ってある人工歯を元々あるであろう場所に復元する作業。
しかし多くの場合色々と口腔が変化しているので、すぐにここという場所に落ち着くのが困難です。
試適、調整を繰り返して、機能するまで時間がかかります。
以下次号。