こんにちは、広報・受付担当トガワです。
お口をしっかり閉じるということは、食事のときだけでなく、呼吸したり話したり、飲み込んだり表情をつくったり…とさまざまな行為に対して重要とされています。
いつもお口がポカンと開いていたり、口を閉じたりすることができないと、これらの行為がうまくできないため、そのひずみやしわ寄せがどこか別の部位に生じると考えられています。
最近では「口唇閉鎖不全」や「開口」といった症状を訴えられる患者さんも増えてきています。
お口がうまく閉じれない原因として、歯並びや噛み合わせ、あるいは骨格の不調和がある場合があります。
また骨格に対して不調和を引き起こす機能異常(悪習癖や環境因子)がある場合などが考えられています。
唇と舌から歯列に加わる力の均衡が、歯並びを決定する重要な因子の一つです。
唇の周囲に生じるさまざまな不調和は歯科では見過ごすことができません!
とくに、口唇閉鎖力と側面の顔面形態の関連は古くから注目されているそうです。
不正咬合発症の予防や、歯科治療後の歯並びや噛み合わせの維持には、口唇閉鎖状態を考慮した口腔筋機能療法(MFT)等の対応がされています。
鼻呼吸が困難で口呼吸が持続されると、細菌などが侵入しやすくなったり、口腔内が乾燥してむし歯や歯肉炎、歯周病になったりと、口腔疾患の原因になると考えられています。
お口が閉じられないことが、そのまま口呼吸に繋がるとはいいきれませんが、お口が閉じられていると口呼吸になることはありませんよね。
呼吸という観点からも、口唇閉鎖状態を維持することは重要なのです。
最近では、いびきや睡眠時無呼吸症との関連も注目されています。
いびきや睡眠時無呼吸症は、睡眠中の筋肉の弛緩による舌や軟口蓋の沈下、さらに開口によって上気道部がさらに狭まることによって発生します。
口唇閉鎖力を強化することで、睡眠時無呼吸症が改善したという研究もあります。
では次回もこの口唇閉鎖についてお話していきます。