こんにちは、広報・受付担当トガワです。
前回アミノ酸についてお話しました。
今日はその続きのお話をしていきます。
摂取したタンパク質の分解・吸収によってアミノ酸が有られます。
アミノ酸はタンパク質に再合成されるだけでなく、細胞内や血液中などにも蓄えられ、それらは遊離アミノ酸と呼ばれます。
遊離アミノ酸は私たちの生体を維持するためにとても重要で、これが不足するとさまざまな不調を引き起こします。
さて、ここからはタンパク質の働きについてご紹介していきます。
タンパク質には、「構造タンパク質」「運搬タンパク質」「機能タンパク質」という様々な働きがあります。
まずは肉体を作る構造タンパク質についてです。
構造タンパク質は、皮膚・粘膜・爪・毛髪・消化管上皮・筋肉などの基本的な構成成分です。
軟組織はもちろん、硬組織の基質(骨組)として重要なコラーゲンもタンパク質です。
タンパク質の代謝がスムーズに行われることは、歯ぐきや歯槽骨などの歯周組織の健康維持に非常に重要なのです。
次に大事なものを運ぶ運搬タンパク質についてです。
大事なものといいましたが、その代表的なものが血液中の酸素を全身に運ぶヘモグロビンや、多くの栄養素を運ぶアルブミンです。
また、各ホルモンにはそれぞれ専門の運搬タンパク質があり、これらと結合することでホルモンが安定化します。
そしてそれと同時に不活性化するため、活性化度の調整役も担っているのです。
投与された薬剤もアルブミンに代表される運搬タンパク質と結合して、体内を移動します。
タンパク質が不足すると、薬の効きめが悪くなるのはこのためです。
最後にいろいろな働きのもとになる機能タンパク質についてです。
唾液腺で分泌されるアミラーゼなどの消化酵素や、血糖値を下げるインスリンなどのホルモン、粘膜の免疫機能などの抗体もすべてタンパク質です。
また、ビタミン・ミネラルなどの栄養素を「鍵」に例えると、結合するための「鍵穴」にあたるものの多くがタンパク質から作られています。
さらに、ドーパミン、ノルアドレナリン、GABAなどの脳内伝達物質の原料もタンパク質で、これらがうまく作られないと集中力の維持や情緒の安定、認知機能などに悪影響を及ぼすこともあるといわれています。