こんにちは、広報・受付担当トガワです。
どうして口笛が吹けるのでしょうか?
口を尖らせて息を吹くと音が出ることに疑問を持ったことはありませんか??
口笛だけでなく管楽器もそうですが、これらを吹くためには3つの条件を満たさなければいけません。
3つの条件とは
①上下の唇をすぼめて、口笛では音固有の隙間をつくる、管楽器ではマウスピースと唇をピッタリとくっつける
②舌を樋状にして口の中で空気の流れる道をつくる
③口腔内圧を音を発生させるためのエネルギーになるまで上昇させる
ことです。
実は簡単そうに吹いている口笛でも、お口の中ではこのように難しい作業を行っているのです。
また音を変えるために唇圧の調整や舌でつくる空気の通り道の隙間の調整には、口腔・咽頭の感覚センサーが重要な役割を担っているそうです。
口腔内圧を高めるためには、唇を閉じて、お口の中で鼻につながる通路を塞ぐ必要があります。
鼻腔の閉鎖には口蓋帆挙筋と上咽頭収縮筋というお口の筋肉を使って調整されています。
口蓋帆挙筋がメイン的に働き、上咽頭収縮筋が補完的に働いています。
この2つの筋肉によって閉鎖することで、単一の輪状筋による絞約運動よりも、気密な閉鎖となります。
口蓋帆挙筋が、口腔内圧が上昇しても鼻腔に口腔内の空気が逃げていかないように上昇して鼻腔を塞ぐ役割をしているのです。
口腔内圧が高くなり、仮に鼻腔に呼気が漏出すると、口腔内圧が低下して音のエネルギーが消失してしまいます。
口笛や管楽器が吹けるのは、口蓋帆挙筋の疲労が少ないこと、口腔内圧の調整、そして鼻腔へ呼気が漏出した場合にすぐに口蓋帆挙筋活動を上昇させる機構が正常でなけれなならないのです。