こんにちは、予防歯科とインプラント・審美歯科で大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤泰司です。
今日は朝から、歯科医師会館4階で『ピエゾサージェリーの臨床応用と骨造成手技の選択』というタイトルで講演および昼からは豚骨を用いての実習がありました。
講師はピエゾサージェリーの第一人者である宮崎尚先生です。
当院でもインプラント・抜歯にピエゾサージェリーを臨床応用していますが、宮崎先生の利用方法は参考となりところが一杯ありました。
宮崎先生は患者様に出来るだけ優しい低侵襲のインプラント治療を日ごろから心がけている様子が講演からよく分かりました。
このことは、我々臨床家にとっても大変重要なファクターであって、これからのインプラント治療の進むべき道を示していただいた気がします。
最新のエビデンスに基づいた骨造成の臨床選択では宮崎先生によりその優先順位が明確に示され なるほどと納得した次第です。
①出来るだけ既存骨を用いて埋入角度が25度以内なら傾斜埋入をしていくこと
②骨再生よりも出来れば骨移植をすること。GBRでは骨が出来るまでにかなりの期間を要するためです。
③出来れば自家骨を移植していくことが望ましい。
④ブロック骨で採取するより粉砕骨で採取すべきである。これはブロック骨ではきちんと骨と密着していなければ腐骨になりやすいためです。
⑤その骨採取部位も出来るだけ手術部位付近からにすること。傷口をわざわざ違う場所にしなくてもいいでしょ。
頤にトルフィンバーでアウディマークやオリンピックマークをつけて骨採取はしなくてもいいでしょ。翌日は大変なことになりますよ。(本当はもっと面白い表現でしたが・・・)
このいずれもが患者様に優しく期間の短縮が図られ、術後の管理も容易で、短時間の手技で済み、術後の疼痛も少なく安全であるという宮崎先生流のインプラント治療に則った考え方だと思います。
このような隠し技を随所に散りばめたユニークかつ面白い講演でした。
午後からの豚骨を用いた実習ではピエゾサージェリーを充分に機能させた内容で大変勉強になりました。
特にマニュアルもきちんと整備され、分かりやすい講演だと思いました。
実習は
①GBR併用インプラント埋入ピエゾサージェリー自家骨採取の方法ではメンブランのダブルレイヤー法が新鮮でした。
②スプリットクレストでは骨幅4mm以上で用い、頬側を部分層弁で剥離するところが味噌であるということ。ボーンスプレッダーを用いて若木骨折させます。万一骨折した場合の対処法もこっそり教えてくれました。
③サイナスリフトはチップOP3最高だと言っていました。OP3の単語が頭にこびりついて離れません。
とにかく、宮崎先生は何から何までちょっとユニークな講師でした。
広島大学の学生時代に大阪の松原市出身のYさんと6年間一緒にいましたから、関西弁には耳慣れていましたので、宮崎先生の関西弁も懐かしく聞くことが出来ました。
講演の後の世間話では日ごろ聞けない裏情報も教えていただき本当に役立つ講習会でした。
宮崎先生本当に有難うございます。
この講習会を主催された和田精密歯研の愛媛営業所所長O様、インプラント事業部のI様、当院担当和田営業マンK様、インプラテックス様、伊藤超短波様本当にご苦労様でした。
このHPを通して御礼申し上げます。
さて、その後私は保険医協会主催の点数改正に出席のためコミニティセンターへと向かいます。
そこで副院長、受付スタッフと合流して改正の内容を聞くことになります。
明日また歯科医師会主催の点数改正の説明会が開催されますが、事前に情報を知っておくことは大切なことだと思います。
ちょっと疲れた体に鞭を打ち、眠たい目をこすりながら、熱いコーヒーを飲んで最後の頑張りです。
今日は少しハードな1日でした。
豚骨を新鮮に保つために歯科医師会館の空調を低めにしていたため、ちょっぴり鼻水が出てきています。
今日は、早めに寝よっと。