こんにちは、愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院院長伊藤です。
今日は、小雨まじりの曇り日でしたが、朝から歯科医師会館で記念すべき第一回障害者歯科研修会がありました。
県内各地から、障害者歯科に興味を持たれたり、現在取り組んでおられたりする歯科医院の先生方やスタッフの方が熱心に参加されていました。
講師の3名の先生方の経験に基づく講演には大変勉強になるところがありました。
櫃本先生は「障害があってもなくても生涯自分の歯で暮らせる町づくりをする」ために歯から始まるヘルスプロモーションの展開が重要課題であると提起されました。そのミッションを実現するためのビジョンの構築と実現に向けての戦略のお話がありました。今後の歯科医の進むべき方向が見えてきた貴重なお話でした。
当院は、日ごろから障害者と健常者の方は区別しないで診療をするように心がけています。その目的は患者様一人ひとりの生涯にわたる健康維持・増進と生活の質(QOL)の向上を図ることで障害者も健常者となんら変わらないからです。ただ障害者の治療は健常者以上に基本通りに丁寧な治療が大切だと思います。一般的なTell Show Do法や緒方先生の提案されたリズム共鳴法や膝上カウント法などは日常の診療に直ぐに応用できる優れたスキルだと思いました。また内海先生の障害者の歯科治療は恐怖心との戦いの連続であり、患者様個人になるべく苦痛を与えず、居心地のいい環境作りは極めて大切なことであるということには大いに同感するところです。そのためには、日ごろからむし歯や歯肉炎を進行させて痛い思いをさせないで済むように予防が大変重要であると思います。低年齢児よりかかりつけ医を待ち歯科保健指導による口腔疾患の予防と定期的な口腔管理が特に大切だと思いました。また、当院ではお口の健康回復(治療)だけでなく、QOLの向上を目標に掲げ患者様一人ひとりの健康づくりのサポートをしています。従来の医院中心の医療から、患者様が主役の医療へと大きく時代は変革しています。皆さんの健康感に応じて、私たちは「皆様が健康だと感じるための支援」をしていこうと思っています。