歯のこと

歯周病と炎症

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

体内に炎症があるかどうか、CRP測定といった、基本的な血液検査項目の1つで調べることができます。

体のどこかに急性炎症が起こると、血中タンパク質が24時間のうちに急増して通常の1,000倍もの濃度になります。

最近では、動脈硬化がん認知症などの発症は、歯周病と同様に急性の強い炎症ではなく、慢性の小さな炎症が関連していることがわかってきました。

共同研究では、歯周病の治療をするとCRPの数値が下がるという驚きのデータが報告されているそうです。

重度の歯周病に罹患している糖尿病患者の場合、抗菌薬を使った歯周治療により、糖尿病の目安であるHbA1cが改善したそうです。

また、それと同時に高感度CRPが改善していることがわかっています。

つまり全身的な炎症が減っているのです。

糖尿病の改善が注目されがちですが、このCRPの低下も歯周治療の見逃せない効果なのです。

ある歯科医院の治療データでは、HbA1cが5.0~6.5%の正常~糖尿病境界域の対象者に、歯周病の抗菌両方を行ったところ、高感度CRPが改善する傾向がみられたそうです。

また歯ぐきの炎症など口腔内の状態から、高血糖が認められ食事の指導も行ったケースもあるそうです。

具体的には低糖質・高タンパク質の食事への移行です。

1食あたりの糖質量を40g程度、タンパク質量は1.2g/kg/日を目標としたそうです。

指導から7カ月の血液検査では、HcA1cが糖尿病境界域まで低下しており、その他の血糖関連の指標も改善されていたということでした。

また血管内皮の酸化ストレスが軽減して降圧にもつながり、歯ぐきの状態も改善したそうです。

これらのことから、総合的にみて、「歯周病を改善することで、がんや認知症、生活習慣病などのリスクを小さくする」といえそうです。

歯が悪くなると健康を損なう」ことは、みなさん感覚的にはわかっていると思います。

実際にもこのように裏付けできる根拠があるのです。

いつまでも、自分の歯を大切にしましょう!

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