こんにちは、広報・受付担当トガワです。
歯のエナメル質は約95%のハイドロキシアパタイト結晶、約4%の水分、約1%の有機成分で構成されているとご紹介したことがあります。
エナメル質を構成するハイドロキシアパタイト結晶は、エナメル小柱という柱状の形をしていますが、エナメル質にリン酸を作用させると、酸に対する溶けやすさの違いから、このエナメル小柱の中心部とその周囲で溶けるスピードが異なり、細かい凹凸ができます。
これをリン酸エッチングといいます。
リン酸でエッチングしたエナメル質表面に接着材を塗布すると、接着剤が無数のエナメル小柱の間に入り込んで硬化し、互いに嵌合して、強固なネットワークを形成します。
最近では接着材とハイドロキシアパタイトが化学結合していることもわかってきました。
これにより、接着材と歯は一体化してしっかりとくっつきます。
エナメル質にリン酸エッチングを初めて報告したのはアメリカの先生ですが、その後、接着材料の開発、研究を開始し、接着歯学という学問を育て上げた中心は、実は日本の研究者だそうです。
現在も日本で開発された接着材料は世界的に高い評価を受けています。
日本では世界最高水準の接着修復材料が保険適応になっているってスゴイですよね!