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抗がん剤の有害反応 ~骨髄抑制~

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

今日は前回からの続きで、骨髄抑制の発現時期に関係する血球成分の寿命からお話ししていきます。

各血球成分の寿命は、好中球:約8時間、血小板:約7日、赤血球:約120日です。

つまり、好中球減少が最も早く出現します。

好中球は、感染防御に働くため、好中球減少により感染症が起こりやすくなります。

そのため、むし歯や歯肉の治療が完治していない状態、つまり感染した病巣をもったまま骨髄抑制の強い化学療法を受けると、歯や周囲組織に感染が広がり、重症化すると菌血症から敗血症に移行することもあります。

一方、血小板減少により出血が、赤血球減少により貧血がおこりやすくなります。

また、毛根細胞が障害を受けると脱毛が、口腔粘膜では口内炎が、消化管粘膜では悪心・嘔吐や下痢などの症状が有害反応として現われます。

上の図は、細胞周期と抗がん剤の作用を表したものです。

多くの抗がん剤は、「細胞周期」のいずれかの時期に特異的に作用するか、あるいは細胞周期に無関係に細胞に障害を与えます。

細胞周期とは、1つの細胞が2つに増えるプロセスのことをいいます。

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『がん患者さんの口腔ケアをはじめましょう』参照

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