こんにちは技工士Kです。
暑くなってきましたね。
普段の我々は技工用エンジン、吸塵機、各種機械音等、騒がしい環境下で仕事をしているKですが、今回のブログは蝉時雨の中で書いています。
何の事は無い自宅で窓を開けて書いているだけなのですが、普段気がつかなかった蝉の声、夏を満喫できています。
とは言えシャシャッと鳴くクマゼミのみです。
もっとニイニイゼミやツクツクボウシ,ヒグラシとか鳴いて欲しいものです。
まあこれだけ宅地が増えると無理な話ですが。
さて今回も前回の続き、歯型の調整です。
前回歯をバラバラにした模型の歯肉ギリギリの歯牙を削った最下点のラインを探るお話しさせていただきました。
ここで重要な事の一つにバラバラになった歯がラインを確定した後に元の位置関係に戻る必要があります。
その為にはまず、最初に石膏注入した歯型の裏をトリマーで平らに削り、そこに対象となるそれぞれの歯に一本ずつ裏側からピンを差し込んでいきます。
もちろんこの時点で石膏は固いので技工用エンジンで穴を開けてそこに接着剤で固着します。
それぞれの歯の中心にあわすため小さな歯や、歯がなくて歯肉だけの時などエンジンの先に取り付けたドリルの振動などで模型が破損しないように気を付けます。
この作業が終わると模型は、例えるなら生け花で使う剣山のような感じになります。
その後にピンを収納する石膏を流していきます。
言わばこの石膏は刀でいう鞘の部分となります。
そしてこの石膏が固まると流した境界線を明瞭にする為エンジンで削って綺麗にします。
エンジンの先に取り付ける道具はたくさんあるのですが、腕とエンジンは一つだけ、先を変えるたび忙しくカチャカチャと抜いて差し込むを繰り返します。
その作業を極力減らしたいので同じような作業をまとめてする場合が多く、模型を作る量も多くなることもしばしば。
そんな中でも診療室の仕事はドンドン来ます。
義歯の洗浄、研磨、修理、詰め物の研磨等、手持ちの仕事が後回しになり、段取りつけるのに頭が痛いこともしばしばです。
以下次号。