子どもの歯育てのお話、7回目、最終章は「青年期」についてです。
12~13歳ごろには第2大臼歯(12歳臼歯)が生え、上下合わせて28本の永久歯がそろいます。
永久歯は第3大臼歯(親知らず)を入れると32本ですが、親知らずは生えてこないこともあります。
親知らずは生え方や状態によっては、早めに抜歯した方がいい場合もあるので、定期的に歯科医院でチェックしてもらいましょう。
青年期(思春期)はホルモンバランスの変化により歯ぐきに炎症が起こりやすくなります。
さらに、受験などの精神的なストレスの影響によって、歯肉炎から若年性の歯周病に進行する場合があります。
歯磨きの時に歯ぐきを観察して、赤くなっていたり、痛みがあったり、ぶよぶよと腫れているなどの症状がある時は早めに歯科医院を受診しましょう。
青年期は、すべての歯が永久歯に生え変わり、この時期は学校や部活の帰りなど、飲食の機会が増え、食生活が不規則になり、むし歯と歯周病のリスクが高くなるので、生活習慣を整えて、これまでの歯磨き習慣が途絶えてしまわないようにすることが何より大切です。
セルフケアのポイント~青年期の傾向と対策~
①部活で疲れて夕食後に歯磨きをせずに寝てしまうことのないよう、歯磨きの大切さを忘れないように努めましょう。
②受験勉強時に夜食を食べてそのまま就寝してしまわないよう、夜食と一緒に歯ブラシを一緒に置いておくなど、3食以外の食事の際も歯磨きを忘れない工夫も大切です。
むし歯になりやすい場所
乳歯は「どうせ抜けるから…」とケアをおろそかにする考え方もありましたが、お口の中に1本でもむし歯があれば、むし歯ができるリスクが高くなることは明らかになっています。
これからは、生まれる前から子どもの歯を大切に育てるという考え方に変わりつつあります。
丈夫な歯ときれいな歯並びをお子さんにプレゼントしてあげましょう。