こんにちは、予防歯科とインプラント・ホワイトニング・審美歯科で大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤泰司です。
以前、口腔乾燥症に付随する症状、トラブルとして、味覚異常と嚥下困難、障害を紹介しました。
今日は、カンジダ性口内炎と放射線性う蝕のお話をします。
口腔乾燥症から唾液量が減少し、口腔内の自浄作用や免疫作用が低下します。
そうなると、カンジダ菌が過剰増殖しやすい環境となり、感染が拡大します。
剥離しにくい白苔が、頬や咽頭の粘膜に生じ、ピリピリまたはチクチクとする弱い痛みを伴います。
化学放射線療法中、口蓋や歯肉に肥厚した白苔があらわれた場合にも、このカンジダ性口内炎を疑います。
次の口腔乾燥症い付随する症状は放射線性う蝕です。
カンジダ性口内炎と同じく、唾液量が減少し、口腔内の自浄作用や免疫作用が低下した状態で発症します。
唾液量が減少すると、pHも酸性へと大きく傾きます。
こうなってくると、むし歯が発生しやすい環境となり、一気に増加します。
こうして治療終了後、う蝕のリスクが高くなるため、セルフケアの重要性を認識していただきたいと思います。
フッ化物塗布などの予防処置・対策と、治療開始とともに始めるようにしましょう。
次回はこの重要なセルフケアについてお話をしていきます。
『頭頸部領域のがんへの放射線療法による口腔乾燥症とケア』参照