今日は、当院で行ったインプラントオペの症例をご紹介します。
今回の患者様はインプラント植立を希望され、左上7番目の植立が決まりました。
今回の症例は、上顎の植立する部位の骨がほとんどないため、「サイナスリフト(上顎洞挙上術)」という骨を増やす処置を同時に行い、インプラントを植立することになりました。
サイナスリフトとは、歯ぐきの横(頬側)から上顎の空洞(上顎洞)の粘膜を持ち上げ、人工骨などを入れてしっかりとした骨の厚みを作る治療法です。


当日は、まず感染予防のために事前にお渡しした抗生物質を飲んでから来院していただきます。
そして診療室に入っていただき、簡単にお口の中の全体的なお掃除と麻酔、仮歯を外す処置、CGFのための採血を行います。
CGFとは、患者様自身の血液を専用の遠心分離器で血液を遠心分離して生成した「フィブリン」と傷の治癒や組織の再生に有効な血小板や成長因子を濃縮したゲル状の塊です。
インプラント手術では、骨が足りない部分にCGFを填入したり、膜状にして骨を覆うことで、骨密度が低い人や顎の骨が薄い方など、インプラント手術の可能な範囲が広がり、その後の傷の治癒や骨組織の再生の促進が期待でき、治療期間も短縮できるため、インプラントオペではほぼ必ず使用します。
麻酔が効いている事が確認されると、すぐにオペ開始です。
頬側の歯茎を切開して上顎洞の骨に小さな窓を開け、上顎洞粘膜(シュナイダー膜)を優しく剥離して押し上げます。
次に左上7番目の歯が生えていた部分の歯茎を穴開けパンチの要領で穴を開けていきます。
持ち上げたスペースにCGFや骨補填材を入れつつ、インプラントを埋め込みます。
しっかりとインプラント埋め込まれた後は、動揺がないか、噛んだ時に当たらないかなどを確認して、最後にパノラマ写真を撮影して今回のオペは終了となりました。

術後の経過には個人差がありますが、痛みや出血、腫れやしびれなどの症状が出る場合があります。
もし、症状が出た場合でも、いずれも数日から1週間ほどで改善するケースがほとんどです。
術前に抗生物質を飲んでいただいたことで、術後の腫れや痛みのリスク軽減に効果があります。
その後は定期的にお掃除や検診に通院していただき、約3か月経過した後に、きれいな差し歯を入れていきます。