こんにちは、予防歯科とインプラント・ホワイトニング・審美歯科で大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、広報・受付担当トガワです。
下顎前歯部の骨は硬いことが多いです。
緻密な骨質であり、インプラントの固定はしっかりするので、再建はしっかり出来ます。
しかし一方で、口の床に当たる部分の血管はとても高い確率で下顎の真ん中の舌側板を穿孔しているのです。
この事実は下顎正中の舌側皮質骨を少しでも穿通すれば、出血が起こりうることを意味します。
したがって、下顎前歯の部分では、常に植立するインプラントを偶数本とし、真ん中を避けて、出血リスクを回避しなくてはならないのです。
この下顎の裏側にある、オトガイ棘上孔の存在は、歯科用CTが普及するまで知られることはありませんでした。
しかし、下顎正中では下顎動脈の正中で吻合が以前より知られており、その意味で、下顎正中へのインプラント植立はリスクを発生させることとなります。
そこで以前はよく行われていた、下顎正中からの移植骨片の採骨も、今はあまり行われないようになりました。
さて、下顎前歯のインプラントからお話は変わりまして、1本だけのインプラントのお話をしますね!
1本だけインプラントを植立して、周囲の歯と調和させることはなかなか難しいことです。
なぜなら、天然の歯とインプラントは、その構造や周囲組織との結合形態が異なるので、見た目に違いが出てくるからです。
それが前歯となると難易度が高くなり、歯と周囲の粘膜のハウジングを調和させることが十大な課題となります。
『最新インプラント読本』参照