こんにちは 伊藤歯科医院 歯科衛生士のイシカワです。
アルコールが歯に悪いかどうかは多くの人があまり気にしてないかもしれませんが
実はアルコールの種類や飲み方によっては、歯に悪い影響を与えることがあります。
今回はアルコールが歯にどのような影響を与えるのか、お話したいと思います。
まず、アルコールを飲む口の中が乾きやすくなります。これは、アルコールが唾液の分泌を少なくしてしまうからです。唾液には歯に付いた汚れを流したり虫歯菌の増殖を防いだりする大切な働きがあり唾液が減ると虫歯や歯周病になりやすくなります。特に、飲酒後に歯を磨かずに寝てしまうと口の中の菌が増えて、歯にとって非常に悪い環境になってしまいます。
次に、アルコールの中には酸性のものがあります。
例えばワインやチューハイ、レモンサワーなどは酸が強く、歯の表面にあるエナメル質を少しずつとかしてしまうことがあります。
これを「酸蝕」と言います。
エナメル質が傷つくと歯がしみたり、虫歯になりやすくなったりします。
また、カクテルや甘いリキュールなどには沢山の砂糖が含まれています。
甘いものは虫歯菌のエサになり、アルコールを飲む時間が長ければ長いほど砂糖が口の中にとどまり、
虫歯のリスクが高くなります。
さらに、赤ワインや濃い色のリキュールなどは歯に色が付きやすく歯が黄ばんだり黒ずんだりして
見た目にもよくありません。着色はすぐに落ちないため気を付けましょう。
しかし、アルコールは全くのんではいけないというわけではありません。
大切なのは飲んだ後のケアです。
例えば、飲んだ後に口をゆすぐだけでもある程度の予防になります。
また、酸性の飲み物をのんだ後はすぐに歯を磨かず、30分ほど時間をあけてから磨くのがよいでしょう。
これはエナメル質が酸でやわらかくなっている状態で歯を磨くと歯を傷つけてしまう可能性があるからです。
最後に、アルコールは飲み方や種類によって歯に悪影響を与えることがありますが
きちんとケアをすればアルコールを楽しみながら歯の健康を守ることは可能です。
定期的に歯科検診を受けることも大切です。
歯科医院で口腔内の状態をチェックしてもらえば早めに問題に気づくことが出来ます。
自分の口の中の健康にも気を付けながら適度なお酒を楽しむようにしましょう。
