こんにちは。
伊藤歯科医院歯科衛生士のイシカワです。
今回は災害時の口腔ケアについてお話したいと思います。
能登半島地震のように大規模災害にあって避難生活を余儀なくされたりする場合があります。
一日も早く平穏な日常生活に戻ることを願うばかりですが
地震だけでなく台風や豪雨など大きな災害はいつ起きるかわかりません。
普段から防災グッズなどを準備されている方もいるとは思いますが
そうでない方や準備が足りなかった場合どうすればよいでしょうか?
水がない場合、
ティッシュペーパーやウェットティッシュ、タオルなどで歯の汚れをふき取ると良いです。
入れ歯も一日一回は必ず外して汚れをふき取るようにして下さい。
水か無糖のお茶があれば少量でいいのでブクブクうがいをしっかりするようにして下さい。
歯ブラシがあればしっかり磨いてもらうのが良いのですが
使える水が少ない時は最初にティッシュペーパーなどで歯の汚れを取り除いてから磨いていき
歯ブラシが汚れてきたら途中で歯ブラシの汚れをティッシュペーパーなどでふき取って磨くようにしましょう。
また、唾液には汚れを取り除く自浄作用、虫歯になりやすい酸性の状態を中和させる作用、
歯の表面を再生する再石灰化作用などがあるので食事中によく噛んで唾液の分泌を促進させることも大事です。
また食事以外の時も三カ所ある唾液腺(耳の下、頬、顎の下)をマッサージして唾液を出す工夫をしましょう。
避難生活時はストレスで唾液が出にくくなる傾向があるので気を付けてください。
災害時は口腔ケアが後回しになりがちですが口腔内の環境が悪くなると
口の中の細菌が増殖し虫歯や歯周病が発生したり悪化したりします。
また高齢者などは口腔内の細菌が誤嚥性肺炎を引き起こしたりと命に係わる場合があるので
命を守るためにもその時に出来るだけの口腔ケアをするように心掛けてください。