こんにちは、広報・受付担当トガワです。
前回高血圧について、そしてその降圧薬は大きく2つに分類されるというお話をしました。
まずはその2つの分類についてご紹介します。
1つ目は末梢血管の抵抗性を下げるものです。
血管を拡張させることで、血管の抵抗性を下げていきます。
昇圧系に影響を及ぼす物質の作用を抑えることで、血管収縮を抑制します。
2つ目は血液の拍出量または流量を減少させるものです。
血液循環の流量を減らすことで、血管抵抗性が下がり、血圧を下げていきます。
これには、尿排泄を促進させる利尿薬が有効です。
降圧薬として第一選択に挙げられているのは、
・Ca拮抗薬
・ARBまたはACE阻害薬
・利尿薬
の3種類です。
このなかのいずれか1つを少量から開始していき、効果が不十分な場合には増量、もしくは2種類を組み合わせて併用していきます。
これでも効果が低い場合には3種類の併用となります。
効果が不十分な場合には、1つの薬品を増量するより、複数を少量ずつ併用したほうが良好といわれています。
実際の臨床では、高血圧症は塩分摂取が多い傾向にあるので、利尿薬は単剤でも有効ですが、末梢血管抵抗性を下げる医薬品と併用することが多いそうです。
降圧効果の強い薬品よりも、副作用の発現を抑えるために少量を併用していくことが推奨されています。
最近では、少量の利尿薬と拮抗薬や阻害薬との配合薬が使用され、服用錠数が少なくなるよう工夫されているそうです。
降圧薬による副作用は、拮抗薬には肝機能障害や黄疸が報告されています。
また、横紋筋融解症、アナフィラキシー、血管浮腫、腎不全、低血糖などもあります。
利尿薬には、重篤な皮膚疾患や再生不良性貧血、間質性肺炎などが報告されているそうです。
阻害薬は、使用頻度は少ないですが、副作用として空咳が有名だそうです。
2種類以上の医薬品を併用するときには、相互作用に気をつけなければいけません。
歯科でも、非ステロイド性抗炎症薬や局所麻酔を使用しますが、これらが降圧薬の作用を減弱させたり、腎機能を悪化させるおそれもあります。
降圧薬を服用されている方は、診察前に必ず服用しているお薬の種類を教えてくださいね!