こんにちは、広報・受付担当トガワです。
前回、不飽和脂肪酸には「シス型」と「トランス型」があることをご紹介しました。
トランス脂肪酸は健康を害するため過剰な摂取は控えなければいけません。
マーガリンやショートニングなどのトランス脂肪酸を含む油脂や、そのれが多く含まれるジャンクフードなどの摂取量には注意が必要です。
では、健康のためにどのように脂質を摂取するのがよいでしょうか。
過剰な摂取は控えるといいましたが、摂取不足は逆に「ガス欠」となります。
糖質やタンパク質もエネルギー源となりますが、さまざまな観点から、それらを最優先として使うのは望ましくないそうです。
脂質とそれを代謝するための各種栄養素を十分に摂り、「燃料」といて使えるようにするのが大切だといわれています。
以前のお話に遡りますが、脂肪酸はその二重結合の位置によってω3やω6などに分類されることをご紹介しました。
ω3とω6の摂取比率が動脈硬化やアレルギー反応などの進行を左右するとお話ししましたね。
現代日本人の生活では、魚油やえごま油、亜麻仁油などのω3系の油に対して、紅花油、大豆油、コーン油などのω6系の油の割合が圧倒的に高いそうです。
この割合は一説では1対20ともいわれているそうです。
ω6系を減らし、ω3系の摂取を高めることが、脂質代謝の過程で炎症の発生を抑え、体内の脂質やタンパク質の酸化を防ぐことに結びつきます。
また同時にメタボリックシンドロームの予防にもなるため、これと関係が深い歯周病を悪化させないことにも繋がってくるのです。
不飽和脂肪酸は酸化しやすいので、保存状態の悪いものや繰り返し加熱したものなどは、過酸化脂質を生じているおそれがあるそうです。
したがって、なるべく新鮮なものを摂ったり、できるだけ加熱しないなどの調理方法への配慮をしたりすることも大切です。
お肉の脂などの飽和脂肪酸は、構造的に安定しているため比較的安全といえるそうです。
今までは、飽和脂肪酸は循環器疾患を増やすという報告が多かったそうですが、最近の調査で、日本人男性の心筋梗塞以外の循環器疾患を減らすという結果も出ているそうです。
”よい油脂を摂る”ことが細胞膜に良く、健康に役立つということをぜひ覚えておきたいですね。