こんにちは、広報・受付担当トガワです。
総コレステロール、LDLコレステロール値などが高いと、健康診断などで指摘されやすいです。
これは検査の基準値が決められているためですが、現在ではこれに対してさまざまな議論があるそうです。
神奈川県で行われた調査では、「LDLコレステロール値が高いと死亡率が低い」という結果も出ています。
コレステロール降下剤の服用に関しては、「不調を抱えていない人が、数値が高いというだけで服用する必要はない」という考えで一致しているそうです。
生体内でのコレステロールの役割や代謝を理解すれば、無理やりそれを低く抑えることもリスクがあることがわかってきます。
邪魔者扱いされがちなコレステロールですが、その役割は様々で、たとえば細胞膜の柔軟性を保つためはコレステロールが必須なのです。
コレステロールが不足すると、細胞の変形能が低下してしまいます。
ではなぜ細胞の変形能が低下するといけないのでしょか。
赤血球は末梢の毛細血管に達するために大きな変形能が要求されます。
つまり、変形能が低下すると赤血球が末梢の毛細結果まで達することができないため、コレステロールの低下は末梢組織の血行不良のリスクを抱えることとなります。
これは歯科治療にも大きな問題となります。
なぜなら、歯周組織は毛細血管が非常に豊富なため、血行不良となると歯周組織の健康維持や治癒にとって不利な条件となってしまうからです。
さらに、コレステロールはしてステロイドホルモンや性ホルモン、ビタミンDやコエンザイムQ10の材料としても非常に重要なのです。
コレステロールが動脈硬化の原因になるといわれますが、実は原因はコレステロールそのものではなく、それに含まれる酸化された脂質(過酸化脂質)であることがあきらかとなってきたそうです。
本当に必要な対策は、コレステロールを低下させることではなく、過酸化脂質を生じさせない、さまざまな抗酸化アプローチ(ビタミンC、ビタミンEの摂取など)といえそうです。