こんにちは、広報・受付担当トガワです。
むし歯を予防するためには、砂糖を中心とした糖質を減らすことも大切だと言われています。
最近では、肥満予防とむし歯予防の両方の観点から、糖質を減らすことが国際的にも推奨されています。
なんと砂糖の多い清涼飲料水に課税する国もあるそうです。
しかしながら、日々の食生活の中で糖質をゼロにすることはできません。
お菓子をガマンしていても、3度の食事のたびに白米やパンや調味料などから何らかの糖質を摂取することになります。
もちろん糖質の量が少ないほどむし歯のリスクも少なくなりますが、糖質をゼロにできない以上、食生活だけでむし歯を防ぐことはできません。
また、できかけのむし歯の進行を止めることも、糖質を減らすだけでは限界があります。
むし歯と砂糖消費量の関係を国別で見ても、このことは明らかとなっています。
実は日本は1970年代から砂糖消費量が減少していて、先進国の中では最も砂糖消費量が少ない健康的な国といわれています。
しかし、決してむし歯が少ないとはいえません。
一人辺りの年間砂糖消費量と12歳児のむし歯経験歯数を国ごとにまとめたデータがあります。
日本は諸外国と比べ年間の砂糖消費量が格段に少ないにも関わらず、むし歯経験歯数がいちばん多いのです。
このグラフからも、砂糖消費量の少なさが必ずしもむし歯の少なさにつながっていないことがわかります。
では、砂糖消費量以外に国によるむし歯の差を決定づける要因は何でしょうか?
この差の一因として指摘されているのが、フッ化物の応用です。
フッ化物によるむし歯予防の研究の歴史は古く、遡ると1930年代頃になります。
これは現在利用されている薬や治療の中でも群を抜く歴史の長さと研究の多さです。
海外ではフッ化物を応用の効果が、一般の人々にも分かりやすく広められているそうです。
日本では、新潟の小学生においてフッ化物洗口が約40%のむし歯予防効果を発揮していることが報告されています。
このデータは、学校でのフッ化物洗口が有用なことを示しています。
フッ化物配合歯磨き剤が普及してきてはいますが、もっとフッ化物の効果をより多くの人が知る必要があるといえます。