こんにちは、広報・受付担当トガワです。
前回までに、お口の中の常在菌が細菌は毒性の強い病原体から体を守ってくれていることをご紹介しましたが、時にはむし歯の原因菌になることもお話ししました。
もちろん、口腔内に定着している常在細菌のすべてがむし歯に関係しているわけではありません。
むし歯の原因細菌は、完全には解明されていませんが、現在わかっている細菌には下記のいくつかの特徴があります。
- 寄り集まったり歯に付着したりする機能がある
- 糖から酸を産生する働きをする
- 酸性の環境下に適応して増殖できる
これらの特徴をもつ細菌を、「う蝕関連細菌」といいます。
このブログでも何度かご紹介してきた「ミュータンスレンサ球菌」などが、う蝕関連細菌とされています。
細菌によって産生された酸は、まずエナメル質を構成するハイドロキシアパタイトを溶かします。
さらに、酸は他の常在細菌にとって好ましくない作用をもつため、周囲の環境が酸性化すると、酸を好まない細菌はいなくなり、そこで生存する能力をもつ酸を産生する細菌だけが生き残り、増殖していきます。
むし歯を悪化させないためには、歯磨きをしっかりして、酸を作る細菌を増やさないようにすることが大切です。