こんにちは、予防歯科とインプラント・ホワイトニング・審美歯科で大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤泰司です。
先日の日曜日は気持ちの良い秋晴れの中、勉強会に行ってきました。
先週のがん患者歯科医療連携講習第一回に引き続き第二回目の講習会でした。
テーマは「がん化学療法、頭頸部放射線治療における歯科治療と口腔ケア」。
前回は手術前の患者を対象とした口腔ケアだったのですが、今回は手術後の患者が対象となる口腔ケアのお話でした。
抗がん剤治療を行うと、有害事象が発現することがあります。
抗がん剤投与から2週間めで、口腔粘膜炎が発症する可能性が高まります。
がん治療による口腔合併症の発症頻度は、化学療法をうけた患者で約40%が発症するといわれています。
そのうち50%が口腔粘膜炎が強く、スケジュールの変更、投与量変更を必要とされています。
口腔粘膜炎の対処法としてしては、アフタ口内炎の対処方法を同じように考えられている医師が多く(ステロイド軟膏塗布)、まだまだ誤解が多いと指摘さています。
大切なことは、
1.口腔内清潔保持
2.口腔内保湿
3.疼痛コントロール
に集約されています。
化学療法を受けた患者への歯科治療は、軟膜組織に優しい処置を行うとともに、血小板数や白血球数が十分にあることを確認してから行うことが重要となってきます。
がん患者の心理状態への配慮も忘れずに、急性期、再発期、ターミナル期の心の有り様に寄り添うよう診療をしていきたいと思いました。