こんにちは、審美歯科とインプラント・ホワイトニング・予防歯科で大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤泰司です。
今回も先日講演でとりあげられた本の紹介をしたいと思います!
今日紹介する本は、神前格著『患者学』です。
サブタイトルとして、「医者に医学があるように患者には患者学が必要だ」とあります。
患者にとって、優秀な医師と出会い、正確な診断を付けられ、適切な治療を受けることが理想の医療と考えられています。
しかし必ずしもそううまくいきませんよね。
これまで日本では、医師による患者向けの病院ガイドブックや特定の病気の解説本が多く出版されています。
これらの本は、確かにある面では一部の患者の役に立ちますが、その前に患者はもっと基本的なことを知るべきだと筆者は考えています。
この本では、患者が理想の医療を受けられるために、患者自身がすべきことがまとめられています。
筆者は、患者が「自分の命は自分が受ける医療によって左右される」という重大な事実を十分認識して、医者の選び方をはじめとして、自分の体のことや病気についてもっと主体的に勉強すべきであると考えられています。
医者は医者になるために『医学』を勉強します。
筆者はこれと同じように、患者にも勉強して身につけるべき『患者学』があると語っています。
また、神前格先生は「名医の条件」として22の項目を挙げています。
1.豊富な知識があること
2.今までの経験を身に付けていること
3.バランス感覚が備わっていること
4.患者の訴えをよく聞けること
5.患者をよく診察すること
6.患者の言いなりにならないこと
7.インフォームドコンセントがちゃんととれること
8.診断をきちっと患者に言えること
9.自分の専門分野の技術はマスターできていること
10.自分の能力の限界をわきまえていること
11.自分の専門と専門外を区別できること
12.他の医者に素直に相談できること
13.常に教科書で知識を確認していること
14.はったりをかまさないこと
15.患者をやたらと恫喝しないこと
16.迅速な対応ができること
17.学問的興味ばかりに走らないこと
18.患者のことを思いやること
19.診療ネットワークを持っていること
20.学会や勉強会に参加していること
21.粘り腰であること
22.患者は重症から優先してみること
この条件に少しでも近づけるように日々研鑽したいと思います。
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