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抗がん薬と歯科治療①

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

がんは日本人の死因の第一位であり、生涯のうち2人に1人が罹患するといわれています。

高齢化が進んでいる日本では、今後もがんに罹患する人は増えることが予測されているそうです。

一方でがんに対する治療も進歩してきており、新たな抗がん薬や手術方法が開発されています。

これに伴って、治療の多様性に対処するために医科だけでなく歯科など多職種によるチーム医療を行うことが重要となっています。

「がん対策推進基本計画」では、医科歯科連携による口腔ケアの推進が取り組むべき施策として新たに記載されました。

がん治療中の口腔内合併症により患者さんが受ける苦痛を、予防と早期対応によってできるかぎり取り除いて患者さんのQOLを維持していくために、早期の医科歯科連携が望まれています。

がん治療に用いられる抗がん薬は、多くの副作用や相互作用があり、歯科治療や歯科領域で処方を行う際に注意が必要なことが多いといわれています。

抗がん薬ですが、その種類は大きく2種類に分類されます。


化学療法薬(殺細胞性の抗がん薬)と、分子標的治療薬(ホルモン療法薬、がん免疫療法薬)です。

抗がん薬治療は単剤での治療だけではなく、多くは複数の化学療法薬や分子標的治療薬を組み合わせて行うものがあり、がん種によって使用される薬剤と組み合わせが大きく異なってきます。

薬剤ごとにさまざまな副作用が知られていますが、そのなかでも代表的な副作用とその発現時期は以下の図のようになります。

抗がん薬の副作用のなかで、歯科治療を行う際にとくに注意すべきものが
1.骨髄抑制
2.悪心・嘔吐
3.創傷治癒遅延
4.口腔粘膜炎
以上の4つとなります。

骨髄抑制とは、抗がん薬が血液を作る骨髄に作用して、白血球や赤血球、血小板の数が低下することです。

化学療法で起こりやすい副作用ではありますが、一部の分子標的治療薬でも起こるそうです。

では次回も抗がん薬の注意点のお話をしていきます。

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