こんにちは、広報・受付担当トガワです。
妊娠をすると、つわりなどにより口腔ケアが困難になったり、女性ホルモンの影響で歯周病が進行することがあります。
しかしながら妊娠中はなかなか歯科を受診できないというのが現状です。
できるだけ妊娠前に歯科検診を含めた健康診断を受けて体調を整えてから妊娠することがすすめられています。
妊娠してからの歯科治療は、妊娠中期~後期にかけてが比較的向いているといわれています。
妊娠中期は安定期ともいわれ、安心しやすい時期であることと、臨月とは違って態勢や生活自体もまだ制限を受けていないからです。
産後の受診を勧められるかもしれませんが、産後は赤ちゃんのことでいっぱいいっぱいで余裕がない場合が多いので、できる限り妊娠6~9ヶ月の間に治療を済ませておくことが、母体にとっても安全で、胎児への影響も最小限に抑えられます。
歯医者で使用する麻酔薬は、基本的に血液中に出るのはわずかなため、すでに器官形成を終えて体重500g以上になった胎児に対してリスクはほぼ無視できると考えられています。
妊娠中に起こりやすいお口の病気としては、むし歯の他にも歯肉炎、歯周炎などや、主に歯ぐきにできる無痛性限局性腫瘤の妊娠性エプーリスなどです。
妊娠性エプーリスは出産後は落ち着いてきますが、妊娠中にお口のケアがしづらくなる原因となりえます。
妊娠中は循環血漿量が増加して体が水増し状態になっています。
鉄分やタンパク質が胎児の造血に必要となるため、鉄欠乏性貧血になりやすくなります。
そしてその結果むし歯になりやすいといわれています。
妊娠や口腔ケアに関する知識がなかったり、自己流で対処していると、時に重大な健康障害のもととなることがあります。
実際に、妊娠中期に歯の痛みをしのぐために鎮痛剤を服用し、下腹痛で病院に搬送され、アセトアミノフェンの過量摂取による肝不全になっていたという報告もあるそうです。
妊娠中は治療ができないと思いこまず、しっかりとした知識を持って歯医者を受診することが大切です。