歯のこと

口唇閉鎖力③

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

今日は前回からの続きで、口唇閉鎖不全を改善するためのアイテムをご紹介します。

パタカラW」という器具です。

「パ・タ・カ」等の発声を利用した口腔体操から転じて、口腔周囲筋の筋力トレーニング器具にこのような名前が付けられました。

弾性のあるプラスチックのようなゴムのような…2つの性状を兼ね備えたものです。

この材質の復元力を利用して、直接的に口腔周囲筋に対して負荷を与えて、筋肉増強を図る器具です。

パタカラは、表情筋の機能訓練によって安全に、そして効果的に筋力を向上させるために開発された医療用の器具で、きちんと筋に負荷をかけることでトレーニング効果が得られます。

使用方法は、パタカラWを歯と口唇の間にくわえて、歯と歯を触れないようにした状態で唇を全力で閉じます。

このときに、顎にいわゆる梅干しを作るようにします。

これを1回5分として1日5回毎日実施するようにします。

口唇閉鎖力の低下から睡眠時無呼吸症になってしまっている方や、高齢者の唾液分泌促進、摂食機能の改善などに効果が期待できます。

口唇閉鎖不全は、睡眠時無呼吸症だけでなく、いびきや口臭の原因となります。

パタカラWを用いた継続的なトレーニングによって、口唇閉鎖力が増加して、睡眠時の開口が改善口臭やいびき音も消失したという結果もあります。

先の文にもありますが、「継続」が必要です。

パタカラW自体のトレーニングは誰でもできる簡単なものですが、その分単純なので飽きが生じて続けることが難しくなってきます。

モチベーションを上げて頑張って続けましょう!

口唇閉鎖不全の治療は、いまからでも遅くないので、すぐ始めることがとても大事です。

しかし口唇閉鎖不全は幼少期からわかっていたことだと思われます。

口腔機能の低下を防止することは、歯周病や閉塞性睡眠時無呼吸症をはじめとする老化へのリスクを回避できるものと考えられています。

低年齢から開始することで、口唇閉鎖不全に起因するむし歯や歯周病、口臭やいびきのリスクをより軽減していくことも大切です。

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