こんにちは、広報・受付担当トガワです。
前回、骨粗鬆症のお薬を飲んでいると、抜歯をした際に顎の骨が壊死することがあるとご紹介しました。
では、なぜ顎の骨だけにBP剤の副作用がでるのでしょうか?
それには、顎の骨特有の性質が関わっています。
顎の骨は常に強い力が加わるため、からだの骨の中でもっとも早く代謝します。
どれくらい早いかというと、なんと下顎の骨はからだの10倍の早さで生まれ変わっているといわれます。
この代謝を止め、骨が蓄積し骨密度が増すように作用するのがBP剤です。
BP剤は、本来ならば頻繁に新しく生まれ変わるはずの顎の骨の代謝を止め、古い骨を温存するためのお薬ですが、これによって生ずるひずみが骨壊死をまねくのではないかと考えられています。
また、顎の骨を覆っている歯ぐきは、からだの骨を覆う皮膚にくらべて特別に薄くデリケートです。
からだの骨は、少々の怪我をしてもむき出しにはなりません。
しかし顎の骨を覆う歯ぐきは、抜歯や、入れ歯によるキズなどによって破れやすいため、顎の骨は細菌にさらされやすくなります。
むし歯や歯周病のために細菌が顎の骨まで入り込むこともあります。
こうしたリスクが重なると、顎の骨の壊死が起きてしまうのです。