こんにちは、愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤です。
ピエゾサージェリーを使っていくと臨床の幅が増えてきました。松山市内でもこの器具を導入されている医院は数件と聞いています。まだ発売されて間がない器具ですが今後は有効性が認識されてくると徐々に増えていくものと思います。当院は以前から色々な角度から検討を重ねてきた結果今回導入に踏み切ったわけです。
今日はその臨床応用の一端をお見せします。
この患者様は上顎右側3番抜歯即時インプラントを入れた人です。抜歯はピエゾサージェリーを使って頬側の薄皮一枚を残して抜歯することができました。同時に他の部位から自家骨をピエゾサージェリーでかき集めることが出来ます。それを唇側の残した骨とインプラントとの境目に補填剤と混ぜて詰めていきます。その後メンブランで固定して、粘膜を閉じます。
従来なら自家骨を集めるのは苦労していましたが、ピエゾサージェリーを使ってからは、簡単に素早く収集することが出来るようになりました。
この症例はピエゾサージェリーを用いて抜歯をしました。このように低位で歯根が破折しているケースでは従来なら回転切削器具で歯根との隙間を作りルートチップで抜歯していたものですが、こうしてピエゾサージェリーを用いると出血も少なく容易にしかも短時間で抜歯することが出来るようになりました。患者様にとっても身体的な苦痛が少なくてすみ、より高度な医療が実現できる可能性を秘めた器具といえます。
まだまだ使い方次第では様々な応用が出来そうです。
今後は、様々な症例で活用していき患者様への侵襲の少ないやさしい治療を行いたいと思います。