こんにちは、ホワイトニングと予防歯科・審美歯科・インプラントで大切な歯を守る愛媛県松山市余戸伊藤歯科医院、院長伊藤泰司です。
がん治療中の口腔ケアは、患者さん自身によるセルフケアが主体となります。
前回最後にお話したように、口腔粘膜炎の発症を予防する方法は確立していないので、このケアの目的は、「疼痛緩和」と「二次的感染予防」の2つです。
その目的を果たすため、ケアにおいて
①口腔内清潔保持
②口腔内保湿
③疼痛コントロール
の3点が基本となります。
そこで、この3点のポイントをお話していきたいと思います。
まず今日は口腔内を清潔保持するためのブラッシングについて紹介します。
歯みがきが口腔ケアの一番の柱なので、1日3回行いましょう。
ハブラシは、ヘッド部が小さく、柄がストレートで毛先が柔らかいものを選びましょう。
普通のハブラシが届きにくい奥の部位や裏側の清掃等に、シングルタフトブラシもあるので使うと良いでしょう。
ブラシの毛先を、歯面に45°の角度で歯と歯ぐきの境目にあて、小刻みにブラシを動かしながら1本ずつ磨きます。
疼痛がある場合は、歯みがき剤は使わず、水や生理食塩水のみでブラッシングを行います。
また疼痛が強い場合は、ブラッシングは中断し、水や生理食塩水で30秒間ゆっくりとうがいをしましょう。
では次回は口腔内保湿のお話をしていきます。