愛媛に住んでいると、冬になるとあちこちからみかんをいただく機会が増えます。
それぞれの畑や地域によって品種も味も異なり、この季節はまるでみかんの食べ比べ大会のようになります。
甘みが強いもの、酸味が爽やかなもの、皮が薄くて食べやすいものなど、味の違いを楽しめるのは愛媛ならではの贅沢です。
先日、ある患者さんが箱いっぱいのみかんを持ってきてくださいました。
その方は今も現役でみかん作りをされている方で、丹精込めて育てられた果実がぎっしり詰まった箱を開けると、スタッフ一同から「わあ!」と歓声が上がりました。
すると患者さんはにこにこしながらこうおっしゃいました。
「このミカンはね、美人しか食べられないんだよ」
その場にいた院長はすかさず笑顔で「じゃあ、うちのスタッフはみんな美人だから、全員食べられるね!」と、診療室が笑いに包まれた、なんとも心温まるひとときでした。
みかんの甘さもさることながら、こうした言葉のやりとりが私たちの心をほぐしてくれます。
日々の診療の中で、患者さんとの何気ない会話やちょっとしたユーモアが、スタッフの元気の源になっていることを改めて感じました。
いただいたみかんは、スタッフみんなでありがたく、美味しくいただきました。
「美人しか食べられない」みかん、確かに美味しさも格別でした。
心のこもった贈り物と、笑顔をくださった患者さんに、心より感謝申し上げます。

