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健康と脂質①

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

脂っこい食べ物は控えているのに、中性脂肪が下がらない… 脂肪肝が治らない

今回はそんな方のために、体内での脂質の代謝についてお話していきます。

血糖値が上昇するとインスリンが分泌され、血中から組織にグルコースが移行します。

そしてまずは、肝臓や筋肉のグリコーゲンとして貯蔵されますが、その量は多くありません。

そのため過剰に摂取された糖質の多くは脂肪酸に合成されて、中性脂肪として脂肪組織や肝臓に貯蔵されていくのです。

つまり肥満だけでなく検査で脂肪肝を指摘されたような場合は、脂質の他にも糖質の摂取状況をチェックする必要があります。

中性脂肪の数値が高い方は、糖質の過剰摂取を伴っていることが多く、血液検査値から食事指導の方針を決めることも可能です。

糖質への対処については、また追々お話したいと思います。

ところで以前不飽和脂肪酸についてご紹介しましたが、自然界に存在する不飽和脂肪酸は、二重結合で折れ曲がった「シス型」と呼ばれています。

しかしこれに対して、工業生産された油脂のなかには分子の数、結合の順序は同じでも、まっすぐな「トランス型」が含まれています。

トランス脂肪酸が細胞膜の脂質に取り込まれると、膜の性質が変化して冠動脈疾患などのさまざまな問題を引き起こすことがわかっています。

これが、以前ご紹介した「細胞膜の性質が変化すると、アンチエイジングにも老化にも繋がる」という例です。

2016年に、米食品医薬品局は「今後3年以内にトランス脂肪酸を食料供給から排除する」と発表したそうです。

WHOは、トランス脂肪酸の摂取量を最大でも1日当たりの摂取エネルギー量の1%未満とするよう勧告しています。

内閣府の食品安全委員会によると、日本人の大多数が1%未満であり、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられています。

しかし、ジャンクフードやファストフードなどの偏った食生活をしている人では注意が必要といえます。

では次回もこのお話の続きからしていきますね。

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