歯のこと

フッ化物を学ぶ時期

こんにちは、広報・受付担当トガワです。

学校でフッ素に関する授業を受けた経験はありますか?

フッ素が歯に良いということを学んだことがある人は少ないと思います。

小学校の体育科用教科書、いわゆる「保健」の教科書には、「歯を磨く」ことに関する記載はあっても、フッ化物に関する記載はなかったという報告があります。

フッ素が歯に良いと知る機会が、小学生のうちに設けられていないのは少し寂しい現状です。

一方海外では、小学校高学年になると、むし歯の原因と予防法、そしてフッ化物の役割を科学的に学ぶそうです。

学童期は、健康に最も影響を与え、生涯を通じた健康に対する態度、技術を発達させる重要な時期であり、学校での口腔の健康増進対策が重要であると指摘されています。

日本でもフッ化物の応用は着実に普及してきており、特に学校におけるフッ化物洗口の実施人数は著しく増加しています。

その一方で、都道府県間でフッ化物洗口の普及格差が生じてきています。

この差は、健康日本21の目的である「健康格差の縮小」に負の影響を与える可能性があるとされています。

また、フッ化物洗口を実施している子どもは、実施していない子に比べて、フッ化物のむし歯予防効果について知っている割合が高いそうです。

これは、フッ化物洗口の実施の有無はむし歯格差だけでなく、むし歯予防に関する意識・知識の格差まで生じることになるといわれています。

学齢期は、「他律的健康つくり」から「自律的な健康つくり」へ移行しなければならない大切な転換期であるとされています。

学童期で、他律的にフッ化物洗口を実施し、健康教育によりフッ化物の重要性の知識を得て、成人以降の自律的なフッ化物利用に、そして生涯にわたるむし歯格差の減少につながると考えられています。

口腔疾患を予防するためには、お口の中を衛生的に保つことに加えて、フッ化物の利用がむし歯を予防するのに重要なのです。

これが少しでも早く、多くの人の常識となってくれることを願っています。

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